景気 business climate 2005 7 3
2003年9月29日に、「新しいビジネス」という文章で、
「団塊の世代が職場を去って、第二の人生を始める時、
新しい消費文化というものができる」と書きました。
団塊の世代は、日本の繁栄の土台となり、
さらに、今後は、新しい消費活動を生み出していくでしょう。
しかし、問題は、団塊の世代にも、寿命があることです。
つまり、団塊の世代が、消費活動ができなくなるほど、高齢化した時です。
おそらく、それは、2037年頃だと思います。
何もしなければ、この頃から、
日本は、急速に、下り坂を下るように、国力が衰えていくでしょう。
人口ピラミッドがひっくり返っても、それでも、日本の繁栄は続くでしょう。
それは、団塊の世代が、新しい消費文化を作っていくからです。
しかし、いつまでも、団塊の世代に、「おんぶにだっこ」でいいのか。
新しいビジネス new business 2003 9 29
いつまでも、少子高齢化を嘆いていても仕方ありません。
現実に、少子高齢化社会が到来するならば、
発想の転換をしなければなりません。
みんな、大人になると、少しずつ固定観念が増えてきて、
壮年の頃には、「身につけてしまった固定観念」こそが、
自分自身だと勘違いするようになります。
こうなってしまっては、なかなか自分を変えることができません。
さて、本格的な高齢化社会が到来すると、どうなるか。
「豊かな社会」が到来すると思います。
団塊の世代というと、あまり、よいイメージがありませんが、
まもなく、団塊の世代が、定年を迎えます。
別の言い方をすれば、
金融資産の豊かな世代が、定年で、新しい人生を始めることになるのです。
この方たちは、定年で退職しても、従来型の老人にはならないでしょう。
本当の意味で、新しい人生を始めることになるでしょう。
体力もあり、金融資産もありますから、活動的で、豊かな老後を送ると思います。
消費活動も、従来型の老人と違う、「新しい消費活動」をしていくと思います。
日本は、まだまだ、仕事人間が中心で、
本当の意味での余暇活動、レジャーは育っていません。
本当のリゾートも育っていません。
なぜなら、今までの日本は、忙しく働く人ばかりで、
高齢者は少なく、
高齢者はいても、お金の使い方が上手ではなく、消費活動が低く、
余暇活動やレジャー、そしてリゾートも下手でした。
しかし、団塊の世代の方たちが、
本当の意味での余暇活動やレジャー、そしてリゾートも、育てていくと思います。
今までの日本には、本当の意味でのリゾートは、ありませんでした。
おそらく、団塊の世代の方たちが、その担い手となるでしょう。
日本に、今までになかった消費活動が生まれていくでしょう。
今後、高齢者を対象とした市場は、大きくなるでしょう。
若者を対象とした市場は、小さくなるかもしれませんが、
豊かな金融資産を持った高齢者が増えるので、
新しい消費活動が生まれ、
新しい市場が誕生し、成長していくことになるでしょう。
この新しい市場で勝った者が、大きく成長していく企業となるでしょう。
若者の市場は、「安ければよい」という市場でした。
しかし、新しくできる市場は、
高くても品質がよいものが求められる市場となるでしょう。